株式取引には、現物取引と信用取引があります。
ただ、株式取引初心者にとっては、現物取引と信用取引がどういったものなのか?が分からないと思います。
しかし、この両者の違いを把握しておかないと、今後の取引において大きな損失を出す可能性があります。
そこで、当記事では株式取引の現物取引と信用取引の違いについて解説します。
これから株式取引を始めようと考えているけど、この両者の違いについて知りたいという人は、是非参考にして下さい。
現物取引について
この現物取引ですが、証券会社の口座内に預けてある投資資金の範囲内にて株式取引を行う方法になります。
仮に、口座内に投資資金10万円を預けていた場合、取引可能な金額は10万円以下となります。
口座内の自己資金範囲内での取引という、とても分かりやすい取引方法になります。
ちなみに、他の取引方法には後述する信用取引やオプション取引、先物取引などがあり、これらの取引方法も合わせて使うとお得になるケースがあります。
例えば、現物取引では利益が限定されてしまうような場面でも、他の取引方法を使う事により利益を伸ばせる場合があります。
また、現物取引では損失が拡大してしまうような場面でも、その損失を限定させる事が出来る場合もあります。
そのため、ますは株式取引の基本中の基本でもある現物取引について、しっかりと頭の中に入れておく必要があります。
信用取引について
先程の現物取引とは異なり、この信用取引はちょっと複雑になっています。
何故なら、現物取引では口座内の投資資金の範囲内に限られていましたが、信用取引では証券会社より資金を借りる事により投資資金以上での取引が出来るからです。
証券会社から資金を借りるとは言っても、特別に何かをするという事ではなく、信用取引の中で、自動的に決められた範囲内での資金を借りる事が出来ます。
例えば、口座内の投資資金が10万円だった場合、証券会社から資金を借りて20万円での取引が可能です。
つまり、信用取引を使う事により投資資金以上の取引が可能になるため、場合によっては大きな利益を得る事が可能です。
逆に言えば、大きな損失を出してしまう可能性もあるため、信用取引を使う場合にはより慎重に取引する必要があります。
ちなみに、この信用取引では、現物株式を保有していなくても売る事が出来る『空売り』を使う事が可能です。
現物取引と信用取引との違いについて
ここからは、株式取引における現物取引と信用取引との違いについて解説していきます。
ちなみに、両者の違いについては、主に下記のものがあります。
- 取引金額の違い
- 取引コストの違い
- 取引銘柄の違い
取引金額の違い
信用取引における取引金額ですが、口座内に預けている投資資金の3倍までとなっています。
口座内の投資資金が10万円の場合、10万円×3倍=30万円までの取引が可能です。
そして、信用取引では口座内の投資資金よりも多くの取引が可能なため、万が一損失が発生した場合には口座内の資金以上の損失になる可能性があります。
口座に預けていた投資資金以上の損失が出るという事は、その後の投資計画にも悪影響を与えるため注意が必要です。
これに対して、現物取引の場合には、取引金額はもちろん万が一損失が出ても口座内投資資金に限定されます。
そのため、信用取引と比べ大きな利益が期待できない一方で、大きな損失も出にくくなっています。
コストの違い
信用取引の場合、証券会社から取引するための資金や売却用の株式を借りる事になります。
そのため、借りた資金の金利や貸株料金などの費用が掛かります。
また、証券会社から借りた資金や株式には返済期限があるため、決められた期日までに返済するなどの制限があります。
これに対して、現物取引の場合には株式取引に関する手数料のみとなっているため、信用取引と比べ低コストでの取引が可能です。
取引銘柄の違い
現物取引では、証券取引所に上場されている銘柄すべてが取引対象になります。
そのため、上場されているすべての銘柄の中から取引対象の株式を選択する事が出来ます。
これに対して、信用取引の場合には、上場されている銘柄の一部に取引が限定されています。
取引可能な銘柄が限定されているため、自分が取引したいと考えていた銘柄が選択出来ない可能性があります。
まとめ
・現物取引とは、証券会社の口座内投資資金の範囲内で株式取引を行う方法です。
・信用取引とは、証券会社より投資資金を借りて、口座内投資資金よりも多くの株式取引を行う方法です。
・現物取引と信用取引との違いには、主に『取引金額』『コスト』『取引銘柄』があります。
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